ストレートネックが治らない原因と診断及び治し方

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「ストレートネックが治らない原因と診断及び治し方」

ストレートネックとは

首の正常な曲線は、通常レントゲン写真の側面から見た時、17㎝の半円を描いた前彎の曲線の位置になければなりません。

主な原因には、長時間の前傾姿勢、猫背姿勢、交通事故でのむち打ち損傷などがあります。

その結果、緩やかな前彎の曲線は、このような原因によって正常な前彎の曲線を維持できなくなっています。

またこの前彎カーブを失った場合は、長期間頸椎にストレスが加わり、他の胸椎や腰椎、骨盤に影響をもたらします。

このストレートネックになった首の状態を元に戻すには、頸椎カーブの原因を取り除くことが重要です。

ストレートネックは、時間が経過すると、頸椎のみの治療だけではなく、頸椎の前彎の曲線以外に骨盤及び腰痛を含めた、全身治療が必要になります。

ここからは、長時間の前傾姿勢、猫背姿勢、むち打ち損傷やスポーツ傷害などによる上部頸椎傷害が、どのようにストレートネックの症状を引き起こす原因になるかについて説明していきます。

ストレートネックになる主な4つの原因

まずストレートネックになる原因を説明する前に、脊椎の構造を理解していただく必要があります。

背骨の彎曲は、4つの曲線に分かれ、その曲線によってバランスを調整しています。

背骨を側面から見ると2つの曲線である前彎と後彎のカーブがあり、大人の背骨の曲線はS字状になります。

頸椎の曲線を側面から見ると、17㎝の半円を描いた前彎の曲線の位置にあります。

前方カーブは、胸椎と交互に変わり、後方カーブの曲線となります。

この前方カーブと後方カーブに交替する脊椎は、体の姿勢とバランスを維持しています。

人間は生まれた時、前彎の曲線はなく、後彎の曲線の胸椎と仙骨のみのプライマリカーブと呼ばれた1つの大きなC形状を形成します。

生理的彎曲は、成長とともに頭を持ち上げる能力が発達して頸部曲線と歩行を学ぶ能力の腰部曲線が成長するにつれて発達し形成されます。

これがのちに人間が生まれて初めて、重力に打ち勝って立つために必要な二次曲線となる前彎の曲線です。

このようなことから、なぜストレートネックになってしまうのか?

その多くの理由に、起きている時または寝ている時の不良姿勢が深く関わっています。

不適切な姿勢で生じる要因として、じっとコンピューターを見つめること、職業上で繰り返し動作から生じる可能性があります。

ただし、次のような他の4つの要因から発生する可能性も考えられます。

変性椎間板疾患

年齢とともに、椎間板は退化し始めます。

この状態を放置しておくと脊椎の椎間板が薄くなり、崩壊します。

この背骨の変化によって、首は自然な曲線を変え、頭の重さによる不均衡を引き起こす可能性があります。

変性椎間板疾患は通常、年をとるにつれて重症度が増加します。

医原性障害

ストレートネックは医原性である可能性があります。

つまり、医療処置の意図しない結果によるものです。

これらの中で最も一般的なのが脊椎の圧力を緩和するために行われる椎弓切除術です。

手術によって椎弓板を除去すると、神経を圧迫しているスペースが一時的に増えますが、椎骨間の椎間関節が不安定になることがあります。

医原性障害は、頸椎固定術の失敗からも生じる可能性があります。

先天性障害

先天性障害としては、主に尿や腎臓の欠陥など、身体の他の部分にも合併症があります。

脊椎が完全に形成されないなどの先天性障害の結果として首に障害が生じると、脊椎は異常に成長し、脊椎は成長するにつれて三角形を形成します。

これにより、首と積み重ねられた脊椎に不自然な曲線が配置されます。

外傷

自動車事故、転倒、スポーツ傷害などの外傷によって引き起こす可能性があります。

また靭帯が骨折したり裂けたりすると、脊椎が前方に曲がり、脊髄腔が狭くなることがあります。

この脊椎の圧縮により、椎骨の本体がくさび形で治癒し、不均衡が生じる場合があります。

深刻なケースでは、脊柱管狭窄の神経学的問題が発生することがあります。

このような圧縮圧力は、しびれ、痛み、筋肉の衰弱を引き起こす可能性があります。

頭痛、吐き気が起こる原因とは

ストレートネックでは頭痛、吐き気を起こす原因があります。

一つは、頸部損傷によって引き起こす場合と姿勢による脊椎の不整列によって引き起こす場合とがあります。

体の姿勢の中心は、アトラスと軸椎によってバランスを保っています。

平均的な人間の頭の重さは4.5~5.9kgで、約57gの骨の上にあります。

アトラスと呼ばれる上部の椎骨が外れてロックされると、脊髄と脳幹に機械的牽引力がかかり、それが体の姿勢の中心に影響します。

また脳幹刺激により、斜角筋(首の下側の筋肉)が収縮します。

これらは、首の下側に位置する3組の筋肉です。

まっすぐな首は、脳幹及び脊髄、首の筋肉まで影響を与えます。

通常脳幹及び脊髄は、発生学的には正常な首の曲線に適合するように維持しています。

ストレートネックは、首が通常の曲線を失う状態のため、頸椎が正常な曲線を失うと脊髄に引張応力をかけます。

脳は頭蓋骨の内側に固定されているため、曲線がまっすぐになると、頭蓋底を通して脊髄が引っ張られるため症状を引き起こす原因となります。

ストレートネックでしびれが起こる原因とは

頭が前方に移動すると、体は重力に逆らって頭を直立させようとするため、肩から背中の筋肉、特に肩甲骨の間に負担がかかります。

このような症状が続くと神経圧迫が強くなり、痛みやしびれの症状をもたらすようになります。

ストレートネックは、しばしば腕の痛みやしびれの原因と深く関連しています。

上腕神経叢(腕神経叢)は、頸椎下部によって腕のしびれや刺痛を引き起こすことがあります。

ストレートネックに起因する他の症状は、首の痛み、上腕の痛み、腰痛その他の慢性的な筋肉痛を引き起こす原因ともなります。

自律神経の機能が乱れる原因とは

自律神経系は、血圧や呼吸数などの特定の身体の機能を調節しています。

自律神経系には、交感神経、副交感神経、相対する2つの神経があります。

自律神経経路には2つの神経細胞が含まれます。

一般的に交感神経は、ストレスや緊急事態に備えて体を準備します。

したがって心拍数と心臓の収縮力を増加させ、気道を広げて呼吸を容易にします。

そして体に蓄積されたエネルギーを放出させます。

すると筋力が向上します。

この分割により、手のひらが汗をかき、瞳孔が拡張し、髪が逆立ちします。消化や排尿などの緊急事態ではそれほど重要ではない身体プロセスを遅らせます

一方副交感神経は、通常の状況で体を制御します。

一般的に、副交感神経は心拍数を遅くし、血圧を下げます。

消化管を刺激して食物を処理し、老廃物を排除します。

このようなことから変化の影響を最も受けやすいとされている曲線は、頸部の彎曲です。

首の彎曲の減少は、首と背中の痛み、腰痛、めまい、吐き気、血管、片頭痛、緊張性頭痛、ADHD、中耳炎、呼吸器の疾患、副鼻腔感染症などの状態に関連しています。

ストレートネックの診断と治し方

近年インターネットの普及によりモバイルやコンピューターの過剰使用は、ストレートネックの原因となっています。

ここからは、ストレートネックに繋がる神経学的メカニズム、人間工学に基づいた診断とその治し方、頸部の失われたカーブを回復させるカイロプラクティックについて解説致します。

是非参考にして見て下さい。

ストレートネックの診断

ストレートネックはどのように診断するのか?

ストレートネックの診断には、問診にて病歴、症状をお聞きして、その後身体検査(視診、触診)を行います。

その他、X線、MRI、CTスキャンなどの画像検査をする場合があります。

頸椎の位置を正確に測定する方法は、レントゲン写真の側面像にて頸椎教育線及びジョージス線、屈曲位にて頸椎サブラクセーションを決定します。

ストレートネックの治し方

施術においては、頸椎のメジャーとなる椎骨をピンポイントにて矯正治療を行います。

この治療は、矯正する方向とスピード、正確さが非常に重要なポイントになります。

タオルを使ったストレッチの効果はあるか?

結論から申しますと頸椎5番の変位をピンポイントで治すことができないと症状は改善致しません。

タオルで頸椎の曲線を正常に戻すという単純なものではありません。

原因を理解せず、無理なストレッチを行うと返って症状を悪化させてしまうことがあるので専門家の指導の下で行った方がよいです。

タオルを使った枕は、危険なの?

バスタオルを使用した枕の使い方には、ある方法があります。

この方法とは、当院で実際にカイロプラクティック(整体)後に、枕を適正に合わせるチェック方法です。

頸椎検査後、高さ調節を行い、患者さんの頸椎に丁度あった状態でアドバイス致しております。

このバスタオルを使った方法では、ただ無理に使用しても意味はありません。

そのためしっかり理解した専門家の指導の下に使用して下さい。

ストレートネック5つの予防法

ストレートネックを矯正し、頸椎の曲線が正常なレベルに安定した後は、再発を防ぐために予防を行う必要があります。

ここでは、ストレートネックの再発を防ぐための5つのステップをご紹介致します。

首を休める

安静は、炎症を取り除くため非常に重要な治療の一つです。

安静に休息することで神経が回復し、治癒力をより発揮することができます。

休息は、特に繰り返しの動さが多い人や職業上姿勢の保持が難しい人は、安静によって痛みを軽減し、治癒を促進するのに役立ちます。

また首の悪化させるためにもこのような動きを制限することで、患部の炎症を最小限に抑えることができます。

首に適応した枕を使用する

よく首や肩がこる、寝つきが悪いなどの理由で、枕を変えてみる方、なかには枕なしで寝る人がおられますが、枕は必ず使用することです。

硬さは柔らか過ぎないことです。

枕の硬さより重要なのは、枕の高さです。

骨格、体形、体の柔軟性などによって枕の高さは、その人により異なります。

したがって枕の高さの微調整が必要になってきます。

自身の首に合った輪郭の枕を使用することで、睡眠中の首の位置を正しく保持するのに役立ちます

もし枕がない場合には、代用として巻いたタオルでも使用できます。

この巻いたタオルを代用する場合、間違えてならないことは、首のカーブを支えるためには後頭部の位置にバスタオルを当てることです。

決して首にタオルを当てないことです。

首にアイシングをする

アイスバッグは、痛みを緩和するのに役立ちます。

1回10〜15分間使用することをお勧めします。

使用方法は、痛みのある場所にアイシングをするか、もしくは氷嚢などでアイスマッサージすることもできます。

温熱療法

ホットパックや温浴またはシャワーを行います。

時間は、一回15〜20分間適用することで最もよく機能が向上します。

人間工学的からの姿勢チェック

生活環境で机の高さ、コンピューター画面の位置、または使用する椅子の高さなど首が正しい位置にあるか確認してください。

ストレートネック時の寝方は、どのような姿勢がよいの?

寝る姿勢と適切な枕を使用することで、頸椎の曲線を安定させ、首の痛みを最小限に抑えることができます。

まず初めに睡眠時の寝る姿勢が、首の痛みにどのような影響を与えるかを解説致します。

首の痛みの予防に最適な睡眠時の寝方とは?

首の痛みの予防に最適な睡眠位置は、横向き又は仰向けです。

横向きに寝る場合は、頭よりも首の下のほうが高い枕を使用して背骨をまっすぐに保ちます。

一方、仰向けに寝る場合は、自然な首の曲線を支えるために、頭を平らにする枕を使用して背骨をまっすぐに保ちます。

これは頭を休めるための窪みがある首のサポートが組み込まれた枕を使用します。

どのような枕がよいの?

頸椎の力学的構造から考えると高すぎる枕や硬い枕の使用は避けてください。

その理由は、首を一晩たわませ、朝の痛みやこわばりを引き起こす可能性があるからです。

枕はした方がよい?それともしない方がよい?どちらがよいの?

朝起きた時に首が痛くなる、ひどい頭痛があるなど、特に朝目が覚めた時に不安を感じたことがありませんか?

これらの症状は、質の高い睡眠を取れていない兆候の一部にすぎません。

これらの原因の一部に寝ている枕が関係している可能性がある可能性が考えられます。

枕なしで寝ると背中が伸びやすくなり、結果や痛みを感じることなく自然な姿勢で休むことができます。

柔らかすぎる枕を使用すると、首の筋肉に負担がかかり、頭への血流が減少することが考えられます。

枕の上で頭が下に傾くと頭を十分に支えられないために呼吸器系を通る空気の流れが大幅に減少します。

このため、翌朝目が覚めた時に頭痛がすることがあります。

一方、高い枕を使用すると、背骨の位置が変形し、背中の痛みを引き起こす可能性が高まります。

このように長時間寝ていると、慢性の腰痛と頻繁な筋肉の緊張が生じてきます。

午前中に突然痛みを感じ始めた場合は、すぐに現在の枕を取り除くことです。

翌朝、首や背中の痛みがなくなるかどうかを確認するために一晩枕をしないで寝てみることです。

ストレートネックの整体での治し方

頸椎を正常な前彎カーブに戻すのは、関節のサブラクセーション(ずれた椎骨)を矯正し関節の可動域を改善させないといけません。

よく枕を変えたり、ストレッチや体操、ピラティス、ヨガを試してみる方がいます。

またマッサージや牽引をしたりする方もいますが、それは一時しのぎにしかありません。

なぜなら原因は、筋肉ではなく骨を支えている関節にあるからです。

頸椎の正常な彎曲とは、円を描いた半径17㎝が理想なカーブと言われています。

頸椎を理想的な彎曲カーブにするには、レントゲン写真で頸椎のサブラクセーションや角度、椎間板の状態、椎骨の状態を正確に把握し、ナーブスコープ、視診や触診によりより精度の高いアジャストメント(矯正)が必要です。

メジャーとなるサブラクセーションが的確に矯正されると時間の経過とともに正常な頸椎のカーブが維持されてきます。

アジャストメントにより頸椎が正常な位置に保たれれば、カイロプラクティックによる定期的なメンテナンスと日常生活の姿勢などに気を付けることでいつまでもベストな状態を維持していくことが可能となります。
背骨も歯と同じで、定期的に歯科医院にかかり、クリーニングしている方は、90%近く予防効果があるというデータが出ています。

特に40歳代から徐々に進行し50歳を過ぎるとかなり進行してきます。

メンテナンスを早くから行った方ほど80歳までの経過で見てみるとほぼ横ばいの状態で維持していることがデータで確認されています。

まとめ

人間の体は、S字状の彎曲を呈し、バランスをとっています。

妊娠時お腹の中の胎児は、S字状の彎曲がまだ形成されておらず、プライマリカーブ(体が丸くなった姿勢)の状態です。

出産後、赤ちゃんは成長とともにハイハイをして、やがて自力で立って歩くようになります。

その状態が初めてセカンドカーブ(2字的なカーブ)が形成される始まりです。
そのセカンドカーブが頸椎と腰椎なのです。

姿勢や加齢が悪いと、この曲率が変化する可能性があります。

ストレートネックの多くの原因は、脊椎変性、先天異常、首の負傷又は外傷、長時間の前傾姿勢、猫背姿勢などの悪い習慣である可能性があります。

首の自然な曲線を失うと、脊椎の筋肉、腱、靭帯、関節に余分なストレスがかかります。

そして首の前彎の曲線の減少がある場合、正常な姿勢を保つことができていません。

そのため、首の筋肉がより硬くなり、柔軟性が低下し、周囲の他の筋肉のバランスが崩れる可能性があります。

多くの場合、首と上背部の緊張、首の痛みにつながり、頭痛を引き起こす慢性的な症状を抱えることになります

また睡眠時の姿勢も、首や肩の痛みを含む筋骨格痛に関与する可能性があることが示唆されています。

また睡眠障害のある人とない人でもこの首や肩の痛みを含む筋骨格痛による原因が関係しています。

睡眠の問題には、入眠困難、眠り続けることの困難、早朝の目覚め、回復できない睡眠が含まれています。

これら中程度から重度の4つの問題を抱えていると慢性筋骨格痛を発症する可能性が高いと考えらえます。

考えられる理由の一つにストレートネックによる筋肉の弛緩と神経が深く関わっています。

ストレートネックを治療する方法として、カイロプラクティックケアが首の痛みの最良の治療選択肢であると考えます。

カイロプラクティックケアは、脊椎への圧力を軽減し、通常の動きと柔軟性を回復するのに役立つ治療法です。

ストレートネックのケアの目標は、癒しを生み出すマッサージではなく、体を調整し維持することです。

正常な頸椎及び脊椎の曲線が保持されることで、神経刺激の除去と身体の機能が向上します。

健康を継続するのに最適なケアする時期は、健康な時です。

健康な状態を克服した後、本当の健康状態を保つメンテナンスが重要性です。

当院での長期的な目標は、痛みをなくすだけでなく生活を最大限にできるように体が機能し続けることが私の願いです。

 

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この記事を書いた人

大須賀 昭 Oosuga Akira

院長
資格柔道整復師免許(国家資格)

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