椎間板ヘルニアの原因と治療法

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「椎間板ヘルニアの原因と治療法」

椎間板ヘルニアとは?

椎体と椎体の間には人体最大の無血管領域と呼ばれる椎間板が存在しています。

椎間板は中央にゼラチン状の髄核、周囲にはコラーゲンを豊富に含む線維輪から成ります。

人間は二足歩行であるために脊椎は重力と平行方向となるため、立位では椎間板には多くの負荷がかかります。

椎間板は10代後半から退行するといわれ、人間の体の中でも最も早く老化が始まるといわれています。

椎間板の中央にはゼリー状の髄核があり、周囲を繊維輪が取り囲んでいます。

この髄核はそのほとんどが水分で、乳児の頃は88%、加齢とともに水分量が低下し、20歳前後では80%、70歳くらいになると70%に減少してしまいます。

これが椎間板に掛かる力を均等配分していています。椎間板に無理な力が加わり、繊維輪に傷が入り、中の髄核が後方に出てしまったのが椎間板ヘルニアです。

いわば椎間板ヘルニアは、椎骨と椎骨の間のクッションの役割をしている椎間板が損傷し、椎間板にある髄核や線維輪の一部などが突出した状態です。

ヘルニアとは、本来あるべき部位から脱出した状態で、わかりやすく説明すると、お饅頭からあんこが飛び出た状態がヘルニアです。

椎間板ヘルニアは、下位腰椎(L4/5, L5/S1) が最多で、次に下位頸椎に多く、胸椎には少ないです。

胸椎に少ないのは、胸郭により、椎体間の可動性が頚椎や腰椎に比べ少ないからです。

また、神経根走行の関係から、下位腰椎では、上位腰椎に比べ、神経根症状を起こしやすく、発見されやすい面もあるかもしれません。

高齢になると、下位頚椎での可動性が減少し、ヘルニアが起こりにくくなり、比較的上位の頚椎病変を来たしやすくなります。

椎間板ヘルニアの症状

腰の場合、症状は主に腰痛、下肢の痛み・しびれ、運動障害です。

首の場合、症状は首から肩の痛み、上肢の痛み・しびれ、運動障害です。

椎間板は背骨を支える以外に、脊髄神経を守る働きをしており、ここには運動神経と知覚神経が通っています。

椎間板ヘルニアは、その神経を圧迫するので、右側に髄核が出ると右側に症状が出て、左側に髄核が出ると左側に症状が出ます。

腰椎椎間板ヘルニアの場合、片側の下肢痛が多いですが、巨大又は中程度であっても真後へ突出したヘルニアの場合、両側で症状が出現します。

下肢痛は、椎間板ヘルニアによる神経根圧迫により生じます。

L4/5では、L5神経に症状が出ます。

腰痛の他、下肢の疼痛、しびれ、足が上げられない位に重くなるなどの自覚症状に加え、障害された神経の支配領域に感覚障害を呈したり、運動神経の麻痺による筋力低下を来たすことがあります。

稀に、排尿障害を呈します。(S2-5症状)

椎間板ヘルニアの検査

X線検査
椎間板ヘルニアそのものはX線に写らないが、脊椎の骨性変化を見るのに有用です。
MRI
椎間板ヘルニアの診断には、極めて有用です。

利点は、侵襲性が無く、容易に画像上でヘルニア形態を把握できることです。

欠点は、CTに比べ、空間的分解能に劣ることがあること、激痛を伴う場合、安静が困難な為、MRI撮影自体が困難なことがあります。

その他、ミエログラフィー、ディスコグラフィーがありますが、最近MRIの普及により少なくなりました。

椎間板ヘルニアの治療

急性期には、安静が第一。

椎間板ヘルニアの治療は、原則保存療法になります。

整形外科的治療では、鎮痛消炎剤、牽引や温熱療法、局所麻酔剤での神経ブロック療法(神経根ブロック、硬膜外ブロック等)ブロック療法を行います。

神経症状がかなりひどいケースでは、ヘルニアの部分を取り去る手術が行われます。

カイロプラクティックでは、椎間板に対して開くなどの治療を行います。

保存療法で効果がない場合、手術が考慮されます。

手術適応は、排尿障害、筋力低下、激しい痛みを伴う場合などに手術が適応とされています。

椎間板ヘルニアの予防

腰筋を支えている腰背筋と腹筋をバランス良く鍛えることです。

水泳やウォーキングで足腰や筋力をつけることなども良いです。

腰痛体操などで腰や下半身の柔軟性をつける事と、根気よく毎日続けることが大事です。

 

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この記事を書いた人

大須賀 昭 Oosuga Akira

院長
資格柔道整復師免許(国家資格)

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