股関節の痛みを和らげる簡単にできるエクササイズとストレッチ方法
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目次
股関節の痛みに効果!おすすめ5つのストレッチ方法
股関節が痛いと感じている人は、運動で筋肉を鍛え、体操やストレッチで予防をしておくことが大切です。
この記事では、股関節の痛みを和らげる簡単にできるエスササイズとストレッチ方法について解説致します。
股関節ストレッチ
股関節の痛みを軽減、改善するにはご自身でストレッチ取り入れてもらうことが効果的です。
股関節はどの方向にも動く関節なので、多くの筋肉が股関節にくっついており、また多くの筋肉が股関節を動かす時に影響します。
股関節はどこ?と聞いてみると「脚の付け根」と答える人がほとんどだと思いますが、実際には「脚の付け根」だけではなく股関節の横側やお尻の方もストレッチをするとより効果的です。
太もも筋肉のストレッチ方法
太ももの筋肉は正式には『大腿四頭筋』といって、その名の通り4つの筋肉から構成されており、股関節から膝の下まで付いている筋肉です。
4つの筋肉が合わさって構成されている筋肉なので、筋肉としては非常に大きく力もあります。
そのため大腿四頭筋が固まっていると骨盤を引き下げて反り腰の状態になり、股関節痛にもなってしまうことがあります。
股関節痛がある方はしっかりとストレッチしましょう。
大腿四頭筋のストレッチ方法
まず紹介するのは、もっともオーソドックスでちょっとした空き時間にも簡単に出来るストレッチ方法です。
①伸ばしたい脚の反対側の手を壁などに付き体が動かないように安定させます。
②伸ばしたい足の甲を持ち、膝を曲げられるところまでしっかりと曲げます。
③軽く太ももを後ろに引いて、大腿四頭筋が伸びているのを感じた状態を20秒キープします。
もう一つのストレッチは寝ながら行うストレッチなので寝る前などに行いましょう。
①ストレッチしたい方の足を正座の状態にし、反対の足は伸ばします。
②この状態のまま両手を身体の後ろにつき、体を支えながら徐々に後ろに倒していきます。この時、倒れることが出来る人は背中を地面にペッタリつけても大丈夫です。
③大腿四頭筋が伸びているのを感じながら20秒キープします
寝ながら行うストレッチ方法
寝ながら行うストレッチは数多くありますが、その中でも腰痛にも関係する『中臀筋・大腿筋膜長筋』のストレッチを紹介したいと思います。
①仰向けになり、まずは右足で左足をまたぎ逆方向に置きます。この時、左足が浮かないように注意しましょう。
②右足の膝を地面に近づけて、付け根の筋肉が伸びているのを感じながら20秒キープします。
③ゆっくりと戻し左足も同様に行います。
妊娠中、妊娠後期、産後のストレッチ方法
妊娠中は安定期に入れば動いても大丈夫ですが、初期や妊娠後期などは安静にしないといけないですし、妊娠中にストレッチをすること自体が怖い方も多いかと思います。
そういったことからここでは、妊娠中・妊娠後期でも安心して手軽にできるストレッチと産後のストレッチを紹介致します。
妊娠後期になるとお腹も大きくなり恥骨痛や股関節痛に悩まされることも多くなります。
妊娠後期のストレッチとしては『キャットストレッチ』というものが代表的で、その名の通り猫のポーズになります。
キャットストレッチ
①床に手のひらと膝をつけ四つん這いになり、背中をまっすぐ伸ばします。両手の位置は両肩の真下あたりに置きます。
②息を吐きながら、おへそを見るようにして背中を丸めていきます。手を床に押し付けるようにして背中・腰の筋肉をゆっくりと伸ばします。
③ゆっくり息を吸いながら軽く背中を反らせます。ただし、腰が痛む時や不安な場合は②までにして、③は避けましょう。
産後のストレッチ
①椅子に座って右足首を左膝の上に乗せて背筋を伸ばし、右膝閉じないように軽く手を添えます。
②股関節から体をゆっくりと前に倒し、お尻や太ももの裏が伸びているのを感じながら20秒キープします。
③ゆっくりと戻し反対の足も同様に行います。
ランニングによる股関節痛のストレッチ方法
ランニングをする人に多い股関節痛の一つとして腸脛靭帯炎というものがあります。
腸脛靭帯は股関節に付いている『大腿筋膜張筋』という筋肉が靭帯になったもので身体の中で一番大きい靭帯です。
今回は腸脛靭帯炎の原因になる大腿筋膜張筋のストレッチを紹介したいと思います。
①仰向けになり両肩をしっかりと地面に付けます。
②まずは右脚を左脚の奥に持ってくるように横に倒します。
③その状態で30秒キープを3回、反対の足も同様に行います
サッカーによる股関節痛のストレッチ方法
サッカーをする人に起きやすい股関節痛の一つとしてグローインペイン(鼠径周囲部痛症候群)があります。
グローインペインとは、股関節の周りや鼠径部に痛みを感じる疾患の総称です。
今回はグローインペインに対してのストレッチを紹介したいと思います。
①背筋を伸ばして座り、体の前で足の裏を合わせ、蝶の様な形を作ります。
②肘を使って膝を優しく地面に向かって押し、30秒間かけてゆっくりとストレッチします。
③30秒間休んでまた30秒ストレッチを3~5回程繰り返します。
自宅でできる股関節の効果的な運動とストレッチ
股関節が固くなっていると歩行がしにくい、脚の曲げ伸ばしがしにくい、脚の開閉がしにくいなどの動きが悪くなり、その結果股関節の痛みを強く感じるようになります。
そうならない為にも自宅で簡単に出来る股関節の運動を紹介したいと思います。
歩行をしやすくする運動
歩行をしやすくするには太ももの前側の筋肉である『大腿四頭筋』を鍛えてあげるのが効果的です。
①仰向けに寝て膝を直角に曲げ、片足の膝をゆっくりと伸ばし切るとこまで伸ばし、10秒間止めます。
②ゆっくりと足を戻し左右10回ずつ行いますが、1回1回片方ずつやるのではなく、まず片方10回した後に反対もやった方がより効果的です。
脚の曲げ伸ばしがしやすくなる運動
脚の曲げ伸ばしをしやすくなるためにはお尻の後ろ側にある筋肉である『大殿筋』と『ハムストリングス』を鍛えるのが効果的です。
①仰向けに寝て膝を立て肩幅程度に広げます。
②その状態から腰を上げられるところまでゆっくりと上げ、上げきったところで10秒間キープしゆっくりと下ろします。この時、息は止めずに自然な呼吸で行いましょう。
脚の開閉をしやすくする運動
脚の開閉をしやすくする為には股関節の横側の筋肉である『中殿筋』を鍛えてあげるのが効果的です。
①床に横向けに寝て、床側の足を少しだけ曲げて安定させます。
②上側の膝をしっかり伸ばした状態でゆっくりと上げられるところまで上げて、その場で5秒間停止します。
③ゆっくりと足を元に戻しこれを10回程左右繰り返します。
日常簡単に行える股関節痛でつらい時のケア方法
股関節の筋肉が弱ってしまうと股関節の動きが悪くなると痛みが出ることがあります。
そのため骨盤の動きが悪くとそれと連動して体の動きも悪くなってしまいます。
そうならない為にも、ここからは自宅で簡単に行える股関節の運動やケアを紹介したいと思います。
股関節の筋肉を強化する運動
ニートゥチェストのやり方
①座った状態でお尻の斜め後ろに90度曲げた腕で支える形を取ります。
②伸ばした両足を膝から胸にひきつけ、出来る限り膝を曲げたらその状態で3秒間キープします。
③ゆっくりと足を伸ばし同じ動作を10回繰り返します
この運動でどのような効果と効果が期待できるのか?
股関節の筋肉の中でも『腸腰筋』は非常に重要です。
腸腰筋は股関節の筋肉の中でもインナーマッスルと呼ばれる深い所にある筋肉で、股関節を曲げる時に働く重要な筋肉です。
腸腰筋を鍛える簡単な運動がニートゥチェストと呼ばれるトレーニングです。
このトレーニングを行うことで脚が上げやすくなる、股関節痛・腰痛の改善にも効果があります。
骨盤周辺の筋肉を強化する運動
骨盤底筋の運動方法
① 仰向けになり膝を90°に曲げカカトを少しお尻に近づけます。
②息を吸い吐きながらお尻を引き上げて10秒間キープします。この時、お尻を引き締めることを意識して行いましょう。
③骨盤の高さが左右平行になるように気を付けて5回繰り返します。
この運動でどのような効果と効果が期待できるのか?
骨盤周辺の筋肉で強化するべき筋肉は『骨盤底筋』と呼ばれる筋肉です。
骨盤底筋とは骨盤のなかで内臓を支えているいくつかの筋肉のことで、鍛えることによって骨盤が安定、「尿漏れ」「便秘」「代謝の向上」などの効果があります
水中で股関節を強化する運動
水中での運動方法
水中運動はまずはウォーキングから始めましょう。
背筋を真っ直ぐにカカトから足を着き、指先に体重を移動ししっかりとつま先で蹴るといった基本的な歩き方から始めます。
基本的な歩き方が出来たら今度は股関節のインナーマッスルである『腸腰筋』を鍛えるために、しっかりと太ももを引き上げて歩きましょう。
この運動でどのような効果と効果が期待できるのか?
水中での運動は筋肉や関節への負担が少なく、痛みも軽減できるため特に痛みが強い方にとっては有効的な運動方法です。
水中で運動することによって運動することによって「日頃鍛えにくいインナーマッスルが鍛えられる」「血流が良くなるのでむくみの解消や老廃物の除去」などに効果があります。
姿勢や生活習慣を改善する
デスクワークで一日中座っている方は、ずっと股関節を曲げている状態になるので股関節の筋肉が固くなりやすいです。
股関節が固くならないように30分に1回、長くても1時間に1回は立って移動したり座りっぱなしにならないようにしましょう。
また普段から地べたに座る機会が多いのであれば、なるべく椅子やソファなど様式生活に変えることで股関節への負担を減らすことが出来ます。
股関節の痛みが改善されない場合の原因と治療方法!
いろいろと治療をしてみたが改善されない場合、問診、触診、レントゲン写真などを含め
股関節の痛みの原因をしっかり「しぼり、見つけ出す」ことです。
ここからは、レントゲン写真を必要とした医学的見解からみた原因と治療法になります。
是非参考にして下さい。
変形性股関節症
変形性股関節症の原因には大きく2つあり、一つ目は先天的な股関節の形成が悪い場合です。
正式には『先天性臼蓋不全』といい、股関節は簡単に言うと骨盤側のソケットの中に大腿骨のボールが入っている関節なのです。
骨盤側のソケットとなる受け皿の部分の作りが先天的に小さい状態で、この状態で股関節に負担が積もると変形性股関節症に移行しやすくなります。
もう一つの原因は『加齢による関節の摩耗』です。
加齢に伴い股関節に負担が積もり積もると軟骨がすり減り、最終的に変形性股関節症になってしまいます。
股関節の痛みを伴う変形性股関節症とは
変形性股関節症は、股関節を構成する骨や軟骨に異常が生じることで、関節軟骨の減少、骨の変形をきたす病気です。
変形性股関節の治療と効果的なストレッチ及び運動療法
変形性股関節症は悪化すると最終的に手術になってしまうこともあります。
そうならない為にも治療として必要なことが、運動療法・体重制限・身体の治療です。
その中でも今回は変形性股関節症に効果的なストレッチおよび運動療法を紹介したいと思います。
ストレッチに関しては2、自宅でできる股関節の効果的な運動で紹介した3つのストレッチが変形性股関節症の方には有効的です。
運動量では股関節の痛みが強い方は水中ウォーキングやジムなどにある固定式自転車による運動、また非常に簡単な運動として見た目は良くないですが貧乏ゆすりも実は効果的です。
関節リウマチに伴う股関節症
関節リウマチは関節を破壊してしまう自己免疫疾患です。
典型としては手足の指や肘、手首や足首などの関節が侵されることが多いですが、場合によって股関節にも破壊が起きてしまう場合があります。
関節リウマチによって股関節の軟骨や骨が溶けてしまい関節の破壊が進んでしまい、病気が進行すると手術で人工関節になることもあります。
股関節の痛みを伴う関節リウマチに伴う股関節症とは
関節リウマチは進行度にもよりますが、進行が進むと変形性股関節症よりも痛みや関節可動域が狭いことが多いので、無理なく痛みのない範囲で運動することが重要です。
痛みのない範囲では水中ウォーキングや貧乏ゆすりぐらいの軽く負担のかからない運動がおすすめです。
関節リウマチに伴う股関節症の治療と効果的な運動療法
壊死範囲が狭ければ保存療法を行いますが、壊死範囲が広い場合の多くは人口骨頭の手術になります。
大腿骨頭壊死は無症状で気づかない場合もありますが、やはり痛みと可動域制限が出るのであまり股関節に負担がかからない水中ウォーキングや貧乏ゆすりなどの軽い運動がおすすめです。
大腿骨骨頭壊死症
股関節の痛みを伴う大腿骨頭壊死症とは?
大腿骨頭壊死症とは、大腿骨頭への血行障害に伴い、大腿骨頭に栄養がいかなくなり、壊死を起こし、股関節の機能に障害が発生する疾患です。
初発症状が腰痛、膝痛、臀部痛、大腿部前面部痛、坐骨神経痛様疼痛などのことが多く、必ずしも股関節部の痛みでなく、様々なところに痛みが出て診断されるまでに時間がかかることがあるので要注意です。
大腿骨骨頭壊死症の治療と効果的な運動療法
壊死範囲が狭ければ保存療法を行いますが、壊死範囲が広い場合の多くは人口骨頭の手術になります。
大腿骨頭壊死は無症状で気づかない場合もありますが、やはり痛みと可動域制限が出るのであまり股関節に負担がかからない水中ウォーキングや貧乏ゆすりなどの軽い運動がおすすめです。
まとめ
股関節が固いと股関節痛のみならず腰痛や膝痛の原因にもなったりします。
そうならない為にもしっかりと普段から股関節の柔軟性を保つことは非常に重要です。
簡単なストレッチからでいいのでぜひ股関節のストレッチを取り入れてみて下さい。
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